阪神は21日、ドラフト2位の履正社・井上広大外野手(18)が右足首を捻挫したと発表した。球団によると、19日の下校途中に、大阪府内の駅の階段を下りている際、後ろからぶつかられて体勢を崩し、右足をひねったという。病院で検査を受けた結果、骨には異常なく、捻挫と診断された。ただ現在は、患部を固定して松葉づえをついている状態とし、球団は「軽くはない」と説明した。

井上は今夏の甲子園決勝で星稜奥川から先制決勝の3ランを放つなど、履正社初の日本一に貢献。阪神は地元大阪出身で高校通算49本塁打の右のスラッガーを将来の4番候補と見込み、ドラフト2位指名した。井上も「持ち味はホームランを打つこと。球界を代表する打者になって、日本代表の4番になりたい」と気合十分で今月5日に仮契約。同9日と10日には秋季安芸キャンプを見学し、矢野監督から「がんばろな!」と激励された。高いレベルも肌で感じ、「プロになるための準備を(学校に)戻ってしっかりやりたい」と、帰阪後の練習に生かしていた矢先だった。

全治は発表されず、今後については未定。12月にも予定される新入団会見を前に、思いがけないアクシデントに見舞われた。

◆井上広大(いのうえ・こうた)2001年(平13)8月12日生まれ、大阪府出身。大東市立南郷小でソフトボールを始め、南郷中では東大阪シニアで捕手。履正社では1年夏からベンチ入りし2年秋から4番。今夏の甲子園決勝では、センバツで4打数無安打2三振に抑えられた星稜・奥川からバックスクリーンに運ぶなど、大会3本塁打で優勝に貢献。好きな言葉は「努力」「素直」。187センチ、97キロ。右投げ右打ち。