東京都内で15日に実施された聖火リレーのリハーサル。車両の準備や渋滞でスタート時刻が遅れるなど、本番に向けた課題が浮き彫りとなった。公式アンバサダーを務める女優の石原さとみさんがランナーとして走った際には、周辺の歩道が通れなくなるほどの混雑に。感染拡大が続く新型コロナウイルスへの対策も求められる。

リハーサルが最初に実施された羽村市で、ランナーと一緒に移動する車両の準備が整わず、出発が15分遅れた。八王子市では、渋滞により車両が予定時刻までに到着せず、10分遅れでのスタートとなった。本番では、スケジュール通りに進行できるかどうかが成功の鍵となりそうだ。

沿道には警察官や警備員が配置され、観客に「左右に広がってください」「狭くなっているので、ここで立ち止まらないでください」などと呼び掛けたが、自転車が通れず動けなくなる場所も。ランナーを見るために通り沿いの店舗の低い塀に上がり、注意される人もいた。多くの著名人が走る本番ではさらなる混雑が予想され、応援と通行人の移動の両立も改善すべきポイントだ。

リハーサルでは、特別なウイルス対策は講じなかった。同様に沿道に多くの人が訪れる3月の東京マラソンでは、各地点に消毒液を配備しマスクも配る方針で、聖火リレーでも何らかの対応が必要になりそうだ。交通規制で渋滞が発生した地点もあり、事前にどれだけ情報を周知できるかも重要になる。(共同)