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バッハ会長緊急会議 五輪予選中止の波…厳しい開催 - 日刊スポーツ

東京オリンピック(五輪)開催に向け、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が各国際競技連盟(IF)と17日に緊急会議を行う。

五輪予選の相次ぐ中止で、予選システム見直しは急務になった。各IFのトップと今後の日程などを話し合うが、16日には米疾病対策センター(CDC)が今後8週間のイベント中止を要請するなど、新型コロナウイルスの終息時期は不確定。「五輪大国」米国の現状も、東京五輪の通常開催に暗い影を落とす。

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世界中のアスリートから悲鳴が聞こえてきそうだ。この日も国際トライアスロン連合(ITU)が4月末までの全大会中止を発表。ハンドボールは最終予選の日程を3、4月から6月に変更した。五輪関連の試合予定には「中止」「延期」の文字が並ぶ。代表国が、選手が決まらないのだ。

バッハ会長は東京五輪の課題として「予選ができていない。55%しか選手が決まっていない」と話す。2月以降、各地で予定された予選が次々と中止。当初はアジアでの試合が多かったが、今は欧州など世界中に中止の波が起きている。

東京五輪開幕までは130日あるとはいえ、そこでは遅すぎる。それまでに、予選を消化しなければならないからだ。団体球技で出場国が決まっているのは、バレーボール、ホッケー、ソフトボールだけ。他は、これから大がかりな予選をする必要がある。

個人競技も多くがランキングで出場資格を与えている。ランキング対象大会の終盤には高ポイント大会も多いが、これが次々中止。一発逆転を狙う有力選手がもれる可能性もある。聖火採火式に出席した組織委の遠藤利明会長代行は「バッハ会長もどうやったら公平に選手を決められるか、そこに困っていた」と、IOCの苦悩を説明した。

予選システム再構築に向けても先が見えない。バッハ会長が各IFと話し合うのはそのためだが、日程を変えてもその通りに消化できるとは限らない。選手が決まらなければ、東京五輪もない。開幕は7月25日だが、選手の最終エントリーは同6日。遅くても6月には決める必要がある。

さらに、17日には欧州サッカー連盟(UEFA)が6月12日からの欧州選手権の開催可否について、電話会議を行う。欧州では五輪をもしのぐ盛り上がりとなる欧州選手権が中止や延期になれば、東京五輪にも影響しそうだ。

この日、米国のCDCは「今後8週間、50人以上あつまるイベントの中止」を求めた。大リーグやNBAが開催できない中、五輪予選をやる余裕などない。代表選手を一発勝負で決める陸上や競泳の全米選手権も開催のメドが立たない。放送権料で五輪を動かし、金メダル数でも他国の追随を許さない「五輪大国」の状況も、東京五輪の通常開催を難しくする。

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2020-03-16 11:03:00Z
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