東京オリンピックのマラソンと競歩の会場を札幌に移す案が、28日の週に、議論されるのを前に、東京都の小池知事はIOC=国際オリンピック委員会のコーツ調整委員長と会談し、札幌で行うという提案に至った経緯について説明を求めるとともに東京で実施したい意向を伝えました。
一方でコーツ調整委員長は会談のあと「これはすでにIOCの理事会で意志決定されたことだ。東京での実施は無い」と述べました。
IOCは猛暑の対策として、東京オリンピックのマラソンと競歩の会場を札幌に移す案を発表しています。この案について、今月30日からのIOCの調整委員会で議論されるのを前に、IOCで東京大会の責任者を務めるコーツ調整委員長が25日、東京都庁を訪れ、小池知事と会談しました。
この中で、小池知事は、「今回のIOCの発表には私も都民も正直、大変驚いた。都内の自治体や都民はマラソンと競歩を非常に楽しみにしてきたし、一生懸命、準備に励んできたことも事実だ。残念ながら皆が納得できる説明がいまだになされていない」と述べました。
そのうえで、「東京でマラソンと競歩を行っていく気持ちに変わりはない」と述べ、東京で実施したい意向を伝えるとともに、みずからも出席する来週のIOCの調整委員会で改めて議論したいという考えを示しました。
これに対し、コーツ委員長は、カタールのドーハで行われた陸上の世界選手権のマラソンや競歩で猛暑の影響から選手の棄権が相次いだことを踏まえ、「IOCはドーハで起きたことにショックを覚えた。アスリートの健康を常に念頭に置いているため変更を決定した。これまで準備をしてきた東京都が大変失望することは念頭に置いている」と述べ、マラソンと競歩を札幌で行うことはIOCとして決定したことだと伝えました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191025/k10012149771000.html
2019-10-25 09:29:40Z
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