往路新記録が4校(青学大、国学院大、東京国際大、東海大)に、復路新記録が1校(東海大)、総合新記録も2校(青学大、東海大)。総合優勝の青学大は、史上初めて10時間50分台を切る超高速レースを制した。その一因ともなったナイキの厚底シューズ。今大会210選手中178選手が履く“魔法の靴”について各校の監督、選手に聞いた。

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▽青学大・原監督「今回からナイキの靴を解禁した。各社がテクノロジーを進化させ、技術力の向上につながっているのは感じている。しかし走るのは選手の足と心臓。選手たちは一般学生と違いストイックな生活をしている。そこを強調したい。だから、その件に関しての詳細はノーコメント」

▽東海大・両角監督「物体が前に力強く動いていける動作、角度をスムーズに作り出してくれている感じだ。疲れていても、膝を動かしていると進んでいく感じがある。ただ、ないものを、ある形にするわけではない。持っているものを、うまく引き出す技術革新があったということ」

▽明大・阿部「ロードでは推進力が出て、足へのダメージは少ない。一方、カーボンが入っているので勝手に前に押し出され、リズムが狂うこともある。賛否はあるが、選手として貪欲であることは必要。いい靴があれば、もちろん履きたい。ただ、努力しないと使いこなせない靴だと思う」

▽駒大・大八木監督「多少なりとも、影響はあるのかなという感じ。ただ、ちゃんと選手をつくっているかが一番重要で、そこに良い道具があったというところ。体を作ってこなかったら、なんぼ良いものを履いても体は動きませんから」

▽創価大・嶋津「試してみたが、自分にはナイキが合わなかった。底が厚くて、背が高くなってしまうので、走っている時の体のバランスが崩れてしまう。ミズノのシューズを履いているが、ナイキと同じような反発がある。しかも、バランスも問題ない」

▽東洋大・相沢「推進力はあると思う。ただ、履いている人によって差が出ている。しっかり練習している人が結果が出ている印象が強い。つまり、選手自身が使いこなせているかどうか。そこが大きな分かれ目になるのだと思う。今回は走った10人全員がナイキを履いた」