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阪神・井上が2戦連発!新人王へ“村上ロード”歩む - サンケイスポーツ

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一回、3ランを放つ井上。2戦連発で本領発揮だ(撮影・松永渉平)

一回、3ランを放つ井上。2戦連発で本領発揮だ(撮影・松永渉平)【拡大】

 阪神・井上広大外野手(19)が18日、ヤクルト戦(アイビー)に「4番・左翼」で先発出場。一回に2試合連続弾となる3ランを放った。ヤクルト・村上宗隆内野手(20)のようにフェニックス・リーグで結果を残し、高卒2年目での新人王へ-。本調子を取り戻した若虎が、“村上ロード”を突き進む!!

 最高気温25度。南国の陽気漂う青空にドでかいアーチが架かった。左翼芝生席後方の壁に、白球が音を立てて直撃する。来季、高卒2年目での新人王へ、井上が会心の2試合連続弾だ。

 「いい弾道で上がってくれてたんで、あとは『切れないように』と思いながら走っていました。きのう(17日)1本出て、やっぱり気持ち的にも楽になって、思い切ってスイングできている」

 1点を先制して迎えた一回無死一、二塁。ヤクルトのサイドスロー右腕・市川の初球を振り切った。内角の136キロを完璧にはじき返し、推定120メートルの3ラン。前日17日の楽天戦(サンマリン)で17打席ぶりの安打を本塁打で飾った勢いそのままに、この日も快音を響かせた。

 来春の1軍キャンプ参加を目標に掲げる若虎。大阪・履正社高から虎入りした今季、1軍での6試合11打席で痛感したことがある。「やっぱり上(1軍)は結果だけを求められる部分がある」。過程がよくても結果を出さなければ意味がない。平田2軍監督も「1年目はある程度お客さん扱い。来年は戦力になってもらわないといけない」と期待する。お試し期間は終わった。結果を求めるプロ2年目は、まだ資格を保有する新人王のタイトルが1軍の戦力となった証しとなる。井上も「最終的に(新人王に)たどりつけたら」と力を込めた。

 戴冠へ、足跡をたどるのはヤクルト・村上。球界屈指の大砲は熊本・九州学院高から入団したルーキーイヤーの2018年、フェニックス・リーグで歴代最多の10本塁打を記録。翌年のレギュラーシーズンで36本塁打を放って新人王に輝き、球界を代表するスラッガーに一気に登り詰めた。村上が高卒2年目にブレークするきっかけとなった宮崎での活躍が、新人王につながるといっても過言ではない。そのことは井上自身も重々承知している。

 「同じドラフトの年の人たちより、早く(今季1軍に)上げてもらって自分の課題が見つかっている。そこを早く直して、上でもっと結果を出せるようにこのフェニックスを大事にしていきたい」

 “村上ロード”を歩む-。飛躍の2021年にするため、若虎は南国でひたすらに牙を研ぐ。(原田遼太郎)

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