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バルセロナに球蹴りが戻ってきた。親子の路地裏フットボールの幸せ。(Number Web) - Yahoo!ニュース

 吾輩はスポーツカメラマンである。名前はまだ売れていない。何でも煌びやかな10万もの人が集まる所で、カシャカシャ写真を撮っていた事だけは記憶している。 【秘蔵写真】バルサ久保の可愛い12歳時にロン毛の長谷部&本田。ニコニコ話す俊輔&中田英寿、ギラつくカズや川口にヤンチャそうな現役時代の松木。  スペイン北東部、地中海に面するバルセロナに移住して10余年。サッカーを中心に、様々なスポーツのゲーム、そしてアスリートのポートレートを撮っている。  バルセロナを拠点にしているので、自ずとバルサの撮影が多い。週中にチャンピオンズリーグの撮影があり、週末にはリーグ戦の撮影をする。そんな10年余りの間にはロナウジーニョを中心にシャッターを押していた時代があり、監督としてのグアルディオラを追いかける時もあった。メッシのことは、ひたすら撮り続けている。  例年、5月は欧州サッカーが佳境を迎える季節だ。各国リーグ戦では優勝を決定づける試合が行われ、CLでは準決勝や決勝のカードが話題に上る。もちろんバルサもその常連だ。

2カ月経っても非常事態が延長。

 しかし事態は一変した。  スペインからスポーツが消え去った。  3月14日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け15日間の非常事態が宣言され、スペイン全土で外出禁止の措置がとられた。個人で行うランニングさえも禁止され、食料や医薬品の買出しでの外出だけが認められた。夫婦での買出しも認められず、原則1名のみ。違反者には7万円以上もの罰金が科される厳しいものだった。子供達に関しては、一切の外出が認められなかった。  その間、当然のようにスポーツイベントも中止となった。ただ、当初は15日間限定の措置ということでもあったため、その期間があければ日常が戻るのだろうと自分も含めた多くの人が楽観していた。それくらい「2週間にも及ぶ外出禁止措置」というのは、政府による厳格な措置に思えた。  それから2カ月が過ぎた。スペインでは未だに非常事態の延長が繰り返され、日常もスポーツも戻っていない。

スペインのフェーズ0の状況。

 スポーツの無い世界に生きるスポーツカメラマンほど無意味な人間を僕は知らない。  外出禁止の中、ベランダに飛んでくる小鳥や虫を撮影してインスタにアップする日々。“カメラ”ではなく、飼っている“カメ”を見つめる時間の方が多くなった。最後にメッシをファインダー越しに追いかけたのは2カ月以上前。10万人のキャパを誇るカンプノウ・スタジアムでの対レアル・ソシエダ戦、ずいぶん遠い記憶だ。  ただロックダウンの効果が如実に現れ始めた4月の終わり、規制緩和プランが発表された。4つの「フェーズ」を経て、“新たな”日常に戻るという。フェーズ0から始まり、状況を鑑みて段階が進み、フェーズ3を経て日常に戻るのだ。  執筆時でのバルセロナはフェーズ0にいる。市民は、 ●14歳以上の者 ●介護が必要な者及び70歳以上の高齢者 ●14歳未満の子ども  の3グループに分類され、それぞれに割り当てられた時間帯に、屋外での散歩や個人での運動を楽しめるようになった。

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May 21, 2020 at 05:01AM
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