Search

【インクルーシブ教育最前線】「特別」が普通に 一般級のグレー - 時事通信

いつもと違う

 横浜市立飯島小学校の尾上伸一校長(60)は少しでも時間があると、必ず全クラスを見て回る。取材のたびにほぼ毎回、同行させてもらった。尾上校長は「最近は、また来たの、何しに来たのと言われちゃいます」と落ち込みながら、全児童551人に目を配っている。

【連載】インクルーシブ教育最前線

 尾上校長に同行するたびに思う。小学校は、控えめに言ってにぎやかなところだ。個別支援学級(特別支援学級)だけではない。とりわけ、入学まで1コマ45分間椅子に座ってじっとしていた経験のない1年生は、端的に言って騒々しい。

 慣れない記者が1コマ、1年生の教室にいると耳鳴りが残る。しかし、尾上校長は「個性あふれる1年生です。1年生という特性がそのまま表れていますから」と楽しげなのだ。

 1年2組も例外ではない。1年生のクラスを見回っていた時のことだ。廊下にまでにぎやかな声が聞こえる。教室をのぞくと、グループに分かれて床に座り、空き箱などを使って工作に取り組んでいた。

 記者に「見て、見て。これね…」と話し掛けてくれる子もいる。元気いっぱいだ。

 「でも、荒れた感じはしないでしょ」と尾上校長がささやいた。確かに、尾上校長の言う通りだ。なぜなのか。

 2020年1月中旬の木曜日。1年2組の3時間目は算数の授業だった。数直線上に数字を位置付け、大きな数の並びや仕組みを理解させる授業だ。

 担任の乾井真子教諭(24)が一通り説明を終え、練習問題になった。乾井教諭が「89はどこですか?」「98は?」と問い掛けると、子どもたちが「はい、はい、はい」「先生、僕、僕、僕」と元気に手を挙げた。蜂の巣をつついたようだ。

 指名された子は、一人一人教室の前に出て、黒板に貼られた数直線上に答えを示した。指名されていない子も「(89は)90のこっち」などと身ぶり手ぶりを交えて声を上げている。見学したのは15分程度だったが、教室はその間、にぎやかなままだった。

 「きょうはいつもと違ってました。いつもはもっと落ち着きません」と、乾井教諭は首をかしげる。「おかしいな、おかしいな、と思いながら授業をしていました」

Let's block ads! (Why?)



"にぎやか" - Google ニュース
June 30, 2020 at 10:24AM
https://ift.tt/2BNAaMr

【インクルーシブ教育最前線】「特別」が普通に 一般級のグレー - 時事通信
"にぎやか" - Google ニュース
https://ift.tt/30cyqUV
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "【インクルーシブ教育最前線】「特別」が普通に 一般級のグレー - 時事通信"

Post a Comment

Powered by Blogger.